僕のお気に入りアルバム
(アメリカンロック/ポップス)

僕の「青春の想い出」的アメリカンロック/ポップス系アルバムを集めました。と言っても、僕はいわゆるロックをそれほど聞いていません。フォーク、カントリー系にかなり偏っています。

  Tapestry/Carole King
  Weitress in a Donut Shop/Maria Maulder
  Crosby, Stills & Nash
  Peaces Of The Sky/Emmylou Harris
  Sweatheart of the Rodeo/The Byrds
  GP, Grievous Angel/Gram Parsons
  Will The Circle Be Unbroken/The Nitty Gritty Dirt Band
  

つづれおり/キャロル・キング
Tapestry/Carole King

 あまりに有名なアルバムだけど、あまりに素晴らしい。名曲がたくさんつまっている。そして、いろんな国のいろんなアーティストに影響を与え続けたアルバム。いま聴いても、ぜんぜん古くない。なんとも言えない切なさを感じさせる彼女の声も魅力的。最近リリースされた62歳の彼女のアコースティックライブCD(「Living Room Tour」も、心に沁みる名盤。  
 
ドーナツショップのウェイトレス/マリア・マルダー
Weitress in a Donut Shop/Maria Muldaur

 マリア・マルダーの裏返ったような独特の歌い回しを初めて耳にしたとき、僕は完全にノックアウトされた。古いフォークやカントリー、ジャグバンド、古いジャズ、ゴスペルなど、レパートリーも幅広く、いずれも僕の好み。彼女がこれまで耳にし口ずさんできたような音楽をゴッタ煮にして、強烈なマリア・マルダー・スパイスを加えたサウンドとでも言おうか。共演者も各ジャンルの一流どころを揃えている。このアルバム以外では「Midnight at the Oasis」や「Sweet Harmony」も名盤。今なお活躍しているようだが、やはり若いときの声が圧倒的に素晴らしい。

クロスビー、スティルス&ナッシュ
Crosby, Stills & Nash

 この3人のコーラス、ロック/ポップス系のコーラスではビーチ・ボーイズ、サイモン&ガーファンクルと並んで最も美しいと思う。各メンバーの声それぞれが個性的で、それらがブレンドしたときに醸し出されるサウンドはまさに奇蹟のサウンド。<Helpless hoping>がとくに好き。スティーブン・スティルスのギターも最高。
 このあとニール・ヤングを加えてCSN&Yになってからのアルバム「Deja Vu」と「Four Way Street」、こちらもずいぶんと聴いたものだ。今なお、聴くたびに青春の甘酸っぱい想い出が蘇る。  

ピーシズ・オブ・ザ・スカイ/エミルー・ハリス
Pieces Of The Sky/Emmylou Harris

 20代のとき、レコード屋さんで流れていたのを耳にし、その場で買った。ジャケットもいいし、ジョーン・パエズを思わせるような澄んだ声もいいし、全体のサウンドも素晴らしく、すっかりエミルーの虜になってしまった。そのころはジャズやボサノバばかりに偏って聴いていた時期で、「お前がもともと好きだったのはこういう音楽じゃないの?」と突きつけられたような気がした。
 このアルバムはエミルーのソロデビューアルバムで、このあと人気がどんどん高まり、大御所になるわけだが、いまだにこのアルバムが僕のフェイバリット。  

ロディオの恋人/ザ・バーズ
Sweetheart of the Rodeo/The Byrds

 大学生のころ、楽しいジャケットにつられて中古レコード屋で買い、針を落としてみると、カントリーが現代風に何ともいい感じに料理されたサウンドが流れてきた。「エッ、これがフォークロックのバーズ?!」という感じ。「フォーク、ブルーグラスは好きだけど、コテコテのカントリーはどうも...」という僕のようなヤカラにはピッタリのサウンド。このアルバムがバーズに新加入したグラム・パーソンズのアイディアで作られ、「カントリーロック」という新しい分野の草分けであったという歴史的意義を知ったのは、だいぶ後のこと。
 最近になって未発表テイク/曲を含めたCDを買ったら、これがまた素晴らしい。久しぶりにまたハマってしまった。

GP, Grievous Angel/Gram Parsons

 「グラム・パーソンズの名盤でエミルー・ハリスがハーモニーを付けている」という話は知っていたのだが、そんなアルバムは手に入らなかったし、それほど熱心に探しもしなかった。その幻のアルバム2枚が2 in 1でCD化され、早速買ったところ、1曲目から軽快なフィドルが流れ、何とも気持ちのよいサウンド! 文句なしに好き! グラムの歌はナチュラルでノリがよく、勢いを感じる。若きエミルーとのハーモニーも素朴でいい感じ。もっと早く知っておきたかったアルバム。

永遠の絆/ニッティ・グリッティ・ダート・バンド
Will The Circle Be Unbroken/The Nitty Gritty Dirt Band

 ブルーグラス、ロック、ブルース、カントリー、フォーク、ジャグバンドのゴッタ煮サウンドの楽しい楽しいアメリカンミュージックバンド、The Nitty Gritty Dirt Band。メチャクチャに楽しかった来日公演、あれは30年以上も前だった。
 このニッティ・グリッティ・ダート・バンドが、カントリーやブルーグラスの大物プレイヤーをゲストに集め、壮大なセッションを繰り広げ、LP2枚に収録したのが1972年のこのアルバム。巨匠たちと若者たちが和気あいあいと音楽を楽しんでいる様子が、なんとも素晴らしい。音楽を演奏しているときは、年齢も実績も関係ない。ただただ音楽を愛する仲間同士。この後、1989年と2002年に、同じような企画の続編アルバムをリリースしたが、どれも雰囲気、演奏内容ともに最高!

 

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